役立ち情報コラム
2024.6.4
SEOとは?意味・重要性・やり方など初心者が知るべき基本を徹底解説
大企業のみならず、Webサイトを持つ中小企業の多くも検索エンジン経由の集客に期待をかけてSEO対策を進めるようになっています。
買い物や調べ物などをインターネット上で行うのが当然の時代において、SEO対策は必要不可欠な集客手段と言えます。
今回はSEOに興味のある方に向けて、SEOの基本をご説明します。SEOの意味、メリット・デメリット、施策の種類などをお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
SEOとは?
まずはSEOの意味についてご説明します。特に、最近では「コンテンツSEO」「コンテンツマーケティング」など類似の言葉が次々と出てきていますので、これらとの違いについて解説します。
SEOの意味
SEOとはSearch Engine Optimizationの頭文字で、「検索エンジン最適化」と訳されることもあります。検索エンジンに自社のWebサイトが表示され、さらには検索結果の上位に表示されるように対策を加えることです。インターネットを活用した集客施策の一つと言えます。
検索エンジンのアルゴリズムが高く評価するようなWebサイトを作ることで、検索結果の上位に表示されてユーザーが数多く自社サイトにアクセスするようになります。SEOでは、検索エンジンを利用するユーザーのニーズを読み取り、それに応えたWebサイトを作ることが重要です。
SEOの仕組み
Googleは、検索エンジンの仕組みとしてクロール・インデックス登録・検索結果の表示の3つを挙げています。
クロールとは、クローラと呼ばれる自動プログラムを使用してインターネット上のページからテキストや画像、動画をダウンロードすることです。Webサイト内の全ページをクローラが見つけやすいようにする必要があります。これもSEO対策の一つです。
インデックス登録とは、クロールによって見つかったコンテンツを解析してページの内容を把握することです。HTMLの構造の最適化や重複ページの削除などのSEO対策により、インデックス登録されやすくなります。
検索結果の表示は、インデックス登録によって検索エンジンがWebサイトの内容を把握することで可能となります。ユーザーが入力した検索クエリと一致度が高く、コンテンツの内容も質が高くユーザーの参考になるものであると、上位表示されやすくなると考えられます。
SEOとコンテンツSEOの違い
SEOと似た言葉に「コンテンツSEO」があります。これは検索キーワードに合致したコンテンツ=Webページを増やしていくことで、検索エンジン経由の集客につなげようという集客手段の一つです。
コンテンツSEOは、SEOの一種と位置づけられます。コンテンツを作ることはSEOのための施策ではありますが、他にもタイトルの改善やタグの最適化をはじめ、さまざまな施策があります。
質の高いコンテンツ作成はSEOにとって欠かせませんが、それ以外にも対応すべき課題があることを覚えておきましょう。具体的な方法は後ほどご説明します。
SEOとコンテンツマーケティングの違い
コンテンツマーケティングは、コンテンツを活用したマーケティング施策全般を指しています。
集客施策にとどまらず、既存顧客との関係継続・関係改善を目的としたコミュニケーションにコンテンツを使う場合も、コンテンツマーケティングと呼ばれます。メールマガジンはその典型例です。
コンテンツマーケティングとSEOのターゲットとする領域は異なる部分もありますが、一部重複もしています。コンテンツマーケティングのうち、集客施策に関わる部分、すなわちSEOと重複する部分がコンテンツSEOにあたります。
SEO対策のメリット
SEO対策のメリットとして、集客施策としての性質から主に3点挙げられます。
メリット1:中長期的な流入を期待できる
一度SEO対策で集客できるようになると、検索エンジンのアルゴリズムや検索ユーザーのニーズ・数が大きく変化しない限り、長くユーザーの流入を期待できるようになります。
確かに検索結果の順位は変動するものですが、それでも激しい順位変動が頻繁に起きるわけではありません。長く検索エンジン経由の流入を見込めるのは、企業がSEO対策に力を入れる大きなモチベーションの一つとなっています。
メリット2:ニーズの高いユーザーを集められる
検索エンジンからWebサイトにアクセスするユーザーは、検索キーワードに関連するニーズを持っています。たとえば、「カフェ 東京 おしゃれ」と入力するユーザーは「東京にあるおしゃれなカフェに行きたい」というニーズを持っているため、こうしたニーズに応えてくれるWebサイトにアクセスする可能性が高いでしょう。
SEO対策をして検索結果での露出度を高めることで、自社の商材に関連するニーズを持ったユーザーを集められます。
メリット3:企業のブランディングにつながる
検索結果上位に表示されてユーザーの目に触れる機会が増えると、仮にアクセスしなくても「●●といったらあの企業/Webサイト」と認知される可能性が高まります。つまり、そのキーワードや商品の世界でブランディングできるわけです。
Web上で自社や自社商材に対する言及が増えると、自ずと自社サイトへのリンクを貼られる機会も増えます。これは検索エンジンのアルゴリズムに高く評価される現象でもあり、さらに上位表示されやすくなります。
SEO対策のデメリット
SEO対策をすればすぐに必ず成果が上がるとは言えませんし、リソースに見合う成果を必ず得られるとも言えません。SEO対策のデメリットを念頭に、費用対効果を見極めながら作業を進めることが必要です。
デメリット1:短期的な成果を期待できない
SEO対策を進めても、すぐに上位表示させられるわけではありません。Googleの資料では、対策に着手してから成果が出るまで4ヵ月から1年はかかると述べられています。対策するキーワードや元の自社サイトの品質水準などによっては、それ以上の時間がかかることも珍しくありません。
デメリット2:成果が出るかどうか確実ではない
短期的な成果を期待できないどころか、長い時間をかけても必ず成果を出せるとは限りません。そもそも検索エンジンのアルゴリズムの詳細は公開されていないため、本当に自社のWebサイトでSEO対策を徹底しても上位表示できると断言することはできないのです。
特に、同じキーワードを狙う競合が強い場合は不確実性が増します。現実のビジネス同様、大企業が大きなリソースを投じてキーワードを取りにきている場合、資本力とブランド力に劣る中小企業が状況を覆すことは容易ではありません。
デメリット3:自社だけで対策しきれない
SEO対策には、HTMLの修正をはじめ知識が求められます。プログラミングやインフラなどITの専門的な知識が要求されることはありませんが、それでも「誰でもすぐにできる」と言えるものではありません。
また、コンテンツを作成する際にもユーザーのニーズ分析、コンテンツ設計、文章作成、場合によっては動画の作成など複数の知識やスキルが必要です。
そのため、他に業務を抱える中で「兼業」の形でSEO対策を進めることは難しいかもしれません。確実に成果が出ると言い切れない中で、SEO対策にリソースをかける必要性を社内で認識させるのも大変です。
SEO対策の方法
SEO対策の方法にはさまざまありますが、大きく分けて「内部施策」「外部施策」「コンテンツ制作」の3つがあります。
WebサイトのHTMLを最適化する内部施策
内部施策とは、対象となるWebサイトの「内部」で行われる施策を指します。HTMLの改善を中心に、検索エンジンのクロールとインデックス登録をしやすくする試みが内部施策に含まれます。
たとえば、Webサイト内の情報や各ファイルの関係について記載されたサイトマップ(XMLサイトマップ)を作成し、Googleに送信することが挙げられます。具体的な方法はGoogleのWebサイトに記載されています。
コンテンツ同士の関係性を明確にするという意味では、適切な内部リンクの設置も欠かせません。コンテンツの中で言及されたテーマについて、より詳しく説明しているコンテンツがある場合は、内部リンクを設置することが最適です。
被リンク獲得を目的とした外部施策
外部施策は、対象サイトの「外部」で行われる施策です。具体的には、対象サイトと関連性の高い別のWebサイトからリンクを貼ることで、検索エンジンに対して人気と信頼性が高いことを伝えるものです。
そうは言っても、中身のないWebサイトを粗製濫造してひたすらリンクを設置すればよいわけではありません。こうした行為は不正なものであり、Googleによってペナルティを受け検索結果から排除されるリスクすら存在します。
参考:Google検索の基本事項(旧ウェブマスター向けガイドライン)
適正な外部施策の例としては、業界トピックを扱うWebメディアに取材してもらってリンクを設置してもらう、あるいはパートナー企業のWebサイトに事例記事を作成してリンクを設置してもらうなどが考えられます。
ユーザーのニーズに応えるコンテンツ制作
広く言えば内部施策に含まれますが、ユーザーのニーズを踏まえたコンテンツ制作もSEO対策の中で重要な位置を占めます。前述の「コンテンツSEO」という言葉もある通り、質の高いコンテンツを数多く作成することが企業には求められています。
もちろん、いい加減な記事をたくさん書けばよいというものではありません。自社商材を利用したことのあるユーザーにインタビューやアンケートを実施し、ニーズを把握することが必要不可欠です。
検索キーワードや競合サイトの記事を分析して、検索ユーザーのニーズや上位表示されやすいコンテンツの傾向を把握するのもよいでしょう。文章による記事だけではなく、分かりやすい動画や画像を作成する手もあります。
さらに、既存記事のリライトも重要な施策です。記事によっては説明内容が古くなったり、ユーザーのニーズに変化が生じたりすることもあります。分析を継続し、適切なタイミングで最新の内容へアップデートするリライトを進めましょう。
SEO対策で最も重要なコンテンツ制作の方法
SEO対策の中で、最も重要なのはコンテンツ制作と言えます。コンテンツがなければ、内部施策や外部施策に力を入れてもメリットは大きくありません。最後に、コンテンツ制作の作業手順・流れの概要をご説明します。
キーワード選定
最初にどのようなキーワードで自社サイトを見つけてほしいのか吟味します。商材の属するジャンル、商材が解決できる顧客のニーズなどから拾い上げることになります。
また、GoogleのSearch Console(サーチコンソール)やGoogle Analytics(グーグルアナリティクス)といったツールを導入することで、キーワードの検索ボリュームや自社サイトの検索順位、自社にアクセスするユーザーの入力した検索クエリなどを把握することができます。
記事のタイトル設定
HTMLにおいて、タイトルはタイトルタグ(title)に記載されます。このタイトルタグはページの概要を検索エンジンやユーザーに伝える役割を持っており、とても重要です。
記事のタイトル設定に際しては、以下の点が重要です。
- ・文字数は30文字程度
- ・キーワードを含める
- ・キーワードは前半に持ってくる
- ・記号や数字で端的に表現
- ・コンテンツ内容と合致したタイトルにする
長すぎず、分かりやすいタイトルをつけることでアクセスの増加も期待できます。
記事の構成案作成
コンテンツを作成する前に、構成案を作成します。いきなり文章から書き始めると論理の飛躍やトピックの抜け・漏れが生じやすく、分かりやすい内容になりません。
構成案を作成する際は、最初に必要なトピックや伝えたい情報をできるだけ多く書き出すようにします。その後で不要なものを除外したり、流れを整理したりするとよいでしょう。
どうしても構成が浮かばない場合は、検索上位にある競合記事の構成を参考にする手もあります。
記事の文章作成
構成案の後に文章を作成します。キーワードを含めることで、検索エンジンに「そのキーワードに対応したコンテンツである」ことを伝達できます。ただし、文章の流れに沿っていない不自然なキーワードの設置は避けてください。
読みやすい文章の特徴がいくつか存在します。最低限、以下の点を考慮するとよいでしょう。
- ・一文が長くなるのは避ける。短文や箇条書きを駆使する。
- ・図や表を用いる。
- ・結論を冒頭に持ってくる。
- ・主語と述語を対応させる。また、一文の中で両者が離れすぎないようにする。
文章を作成した後に自分で音読したり、他人に読んでもらったりすることで分かりにくい点に気づくことができます。
記事の外注・代行の検討
記事作成一つとっても、調査や分析、記事の設計や執筆、確認などさまざまな作業があります。そのため、外部のSEO支援会社を利用することも考えられます。
こうした会社に支援を依頼すると、コンテンツ作成やSEO対策の大部分、あるいは全てを外注できます。自社メンバーは本業に注力し、SEOは外部のリソースを活用するのもよいでしょう。
ただし外注によってプラスアルファの費用がかかることや、外部パートナーを利用したからといって必ずしも成果が出るわけではないことに注意は必要です。
まとめ
Webサイトを持ちインターネット上での集客や認知度アップを狙う企業であれば、SEO対策をしない手はありません。目標と現状を整理し、必要な内部施策・外部施策・コンテンツ制作を地道に進めることで検索結果上位への表示を実現させることができます。
ただしSEO対策は一朝一夕で終わるものではなく、最低でも月単位、多くの場合は年単位の施策継続を前提として検討する必要があります。自社でかけられるリソースを踏まえて、SEO対策の幅や目的、外注利用の有無などを考えるべきでしょう。
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