役立ち情報コラム

2025.1.23

医療分野のSEO記事について書き方のまとめと事例も紹介

「クリニックのWebサイトは持っているけれど集客できない」。このようなお悩みを持つ医療機関やクリニックの経営者の方は数多くいます。Webサイトから集客するときに欠かせないのがSEO対策です。適切なSEO対策を施すことによって、検索エンジンで上位に表示され、集客しやすくなります。ただ、「SEO対策と言っても何をどうしたらいいか分からない」という方が大半でしょう。そこで、この記事では医療分野のSEO記事の書き方について詳しく解説します。また、記事を制作するメリットや注意点も紹介しますので、これから医療分野でのSEO対策を実行していきたい方はぜひ参考にしてください。

SEOに強い記事とは

そもそもSEOに強い、つまり検索エンジンから高く評価される記事とはどのような記事なのでしょうか。

SEOとは、「Search Engine Optimization」の略語で、日本語では「検索エンジン最適化」と訳されます。記事の内容や見せ方を検索エンジンに合わせていくことで、検索結果で上位表示を狙うのがSEO対策です。

ただし、上位表示されるためのアルゴリズムは200以上あると言われており、その多くは明らかにされていません。そのため、検索順位で上位表示されるための確実な対策はありません。その一方で、最近のGoogleのアップデートの内容を見ていくと、次のような記事が高く評価されている傾向にあることが分かります。

  • ユーザーのニーズを満たす有益なコンテンツである
  • 専門的かつ情報の網羅性が高いコンテンツである
  • 読みやすい(使いやすい)コンテンツである

上記のポイントを押さえた記事をGoogleは高く評価し、検索順位でも上位に表示されます。この傾向は、新規記事はもちろん、既存記事の更新やリライトの際も同様です。

さて、それではどのようにして3つのポイントを押さえた記事を書いていけばいいのでしょうか。次から、検索エンジン(Google)に評価されやすい、つまりSEOに強い記事の書き方を具体的に紹介します。

SEOに強い医療記事の書き方 (手順)

SEOに強い医療記事は、以下の流れに沿って制作していきましょう。

  • キーワード選定
  • 競合調査
  • 骨子案の制作
  • 構成案の作成
  • 執筆
  • 監修

それぞれのステップで行うことの詳細を以下から解説します。

キーワード選定

まず行うのは、どのキーワードで上位表示させるかを決めることです。キーワード選定に役立つ様々なツールがありますが、今回は無料で利用できる「ラッコキーワード』と「Googleキーワードプランナー」を例にキーワード選定のステップを見ていきましょう。

  1. 自分の病院やクリニックと関連性の高い軸となるワードを決める(皮膚科、地域名など)
  2. 「ラッコキーワード」で軸ワードの関連キーワードを調べてリストアップする
  3. 「Googleキーワードプランナー」で関連キーワードの月間平均検索ボリュームを調べる
  4. 「ラッコキーワード」で検索ボリュームの多いキーワードをさらに細分化して調べる
  5. 1~4を繰り返す

また、キーワード選定には、トピッククラスターの活用もおすすめです。トピッククラスターとは、ピラーコンテンツという中心となる大きなトピックを軸に、関連する小さなコンテンツ(クラスターコンテンツ)を配置する方法です。

医療業界であれば、特定の疾患や治療方法などがピラーコンテンツとなります。がんがピラーコンテンツであれば、クラスターコンテンツは以下のようになるでしょう。

がんの種類胃がん、大腸がん、肺がん、すい臓がん、脳腫瘍、白血病
治療方法手術、抗がん剤治療、放射線治療、先端医療
検査方法血液検査、腫瘍マーカー、内視鏡検査 、CT検査、PET-CT検査、MRI、マンモグラフィ(乳房X線検査)
その他費用、入院日数、社会復帰までの日数

これらを組み合わせることで、たとえば「胃がん 手術 費用」というキーワードが浮かび、「胃がんの手術費用はいくら?治療費以外の費用も解説」などのタイトルを設定できます。

競合調査

次に行うのは競合調査です。検索エンジンで上位表示されるためには、現在、上位で表示されている記事を洗い出し、分析していく必要があります。

たとえば、「渋谷 皮膚科」というキーワードで上位表示させたいのであれば、検索エンジンにそのキーワードを打ち込んで、どのような内容の記事が上位に表示されているのかを調査します。

記事の内容や情報の網羅性は上位記事と同程度にすることが基本です。その上で、上位記事にはない独自の情報を追加できるとより良いでしょう。

骨子案の制作

次に、記事の骨子案を制作していきます。記事のゴールを決め、どのような読者に届けたいのか(読者のペルソナ)、読者のほしい情報はどのようなものなのかといった記事全体の大まかな内容を決めていく工程です。

たとえば、「渋谷 皮膚科 ニキビ」というキーワードであれば、読者のペルソナは「東京に住んでいる10代から30代の女性」、読者のほしい情報としては「ニキビ治療で評判の良いクリニックやニキビの治し方」などになるでしょう。そして、「読者に来院を促す」という記事のゴールにたどり着くためには、どのような情報を掲載すればいいかを考えていきます。

本記事の骨子案はこちらです。ぜひ参考にしてください。

構成案の作成 

構成案とは、記事の内容の骨格となる設計図のようなものです。どのような情報をどのような順番で読者に届けるかを構成案に落とし込んでいきます。

構成案には、次のような内容を盛り込むのが一般的です。

  • タイトル:記事全体のテーマを簡潔に表すもので、キーワードを必ず冒頭に盛り込む。文字数は30文字前後がSEO対策としては有効。
  • リード文:記事の内容を要約した文章で、読者から読み進めてみたいと思われるようなものにする。
  • 見出し:記事の主な内容を見出しにする。たとえば、ニキビの治し方を伝えたい場合には、「ニキビの治療方法」など。
  • 本文:各見出しで伝える内容を詳細かつ具体的に記載する。
  • まとめ:記事の内容を簡潔にまとめる

執筆

記事の構成案を作成したら、本文を執筆してきます。見出しごとの結論や主張は各見出しの冒頭で書き、その後から具体例や理由を指し示すのがSEO対策の基本です。それは、冒頭の文章を読めば、読者がその見出しにどのようなことが書かれているかを知ることができるからです。

また、読者が読みやすいように1文は40~60文字で、適度に改行や空白行を入れます。対策キーワードや共起語(特定のキーワードを説明する際に、使用される頻度が高い単語やフレーズ)は不自然な文章にならない範囲で、できるだけ多く入れ込んでいきましょう。

なお、共起語は「共起語検索」「共起語調査ツール」「LSI調査」といった無料ツールで調べられます。

監修

医療記事には医師などの専門家の監修をつけることをおすすめします。それは、監修をつけることで読者の信頼性が高まるだけではなく、Googleからも高い評価を受けやすくなるからです。

Googleの検索アルゴリズムの一つに、E-E-A-Tがあります。E-E-A-TとはExperience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の略語です。医療記事においては特に、E-E-A-Tを満たさなければ検索順位は上がらないと言われています。また、医療の分野では少しでも誤った情報を発信してしまうと、即座に検索順位が低下します。

監修をつけることで、専門性や権威性、信頼性を上げるとともに誤情報を防止することが可能です。

医療記事を制作するメリット

医療記事を制作する最大のメリットは、何と言っても、Webからの集客が期待できる点でしょう。

ホームページを持たない医療機関やクリニックは当然ながら、Webからの集客は期待できません。集客方法は、口コミなどアナログな方法が主体となります。

また、ホームページを持っていたとしても、内容が薄く、読者が有益な情報が得られないサイトでは、検索エンジンで上位には表示されません。検索エンジンで上位表示されなければなかなかWebからの集客にはつながらないでしょう。

質の高い医療記事をホームページに掲載することで、Googleから高い評価を受け、検索結果で上位表示されるようになります。検索結果で上位表示されることで、Webからの集客も期待できるでしょう。Webから集客したいのであれば、質の高い医療記事は必須と考えてください。

医療記事を制作する際の注意点

医療記事を制作する際には、一般の記事にはない特有の注意点があります。医療記事を制作する際には以下の7つのポイントに注意しましょう。

  • クレジットを掲載する
  • 監修をつける
  • 情報を更新する
  • 専門用語を使いすぎない
  • 表現に気をつける
  • 出典情報を記載する
  • 用語集を制作する

それぞれのポイントの詳細を以下から見ていきましょう。

クレジットを掲載する

医療記事には執筆者のクレジットを付けましょう。前述したように医療記事では特に、E-E-A-Tが重視されます。誰が書いたのか分からない記事より、分かる記事の方がGoogleから高く評価されます。

監修をつける

医療記事には医師などの有資格者の監修を付けることが重要です。監修をつけることで、誤情報を発信してしまうことを防止できますし、E-E-A-Tも高められます。結果的にGoogleから評価され、検索順位も上位に表示されやすくなるのです。

情報を更新する

記事に記載している情報はこまめに更新するようにしましょう。情報は発信した瞬間からどんどん古くなっていくものです。古い情報をそのままにしてしまうと、誤った知識を読者に植え付けてしまいかねません。コンテンツを定期的にアップデートし、最新情報を掲載することで、Googleからだけではなく、ユーザーからの評価も高められます。

専門用語を使いすぎない

一般の記事と違い、医療記事においてはある程度専門用語を使うことをおすすめします。ただし、使いすぎないように注意しましょう。

医療記事で専門用語を使う理由は、記事の専門性が高められるからです。医療記事では、実際に医師が書いたような専門性の高い文章であることが求められます。素人ではなく専門家が書いたものだとGoogleや読者から認識してもらうために、専門用語をある程度使うことは重要です。

とはいえ、専門用語が頻発するような難解な文章では読者が離れてしまうため、使いすぎには注意しましょう。

表現に気をつける

医療記事は、一般の記事より表現に気を付ける必要があります。医療記事では薬機法薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)に抵触するような表現は禁じられています。

たとえば、以下のような文章は薬機法ですべてNGです。

  • 〇〇という有効成分が入っているため、敏感肌や乾燥肌の方でも安心です
  • 〇〇は安全性が証明されています
  • がんが治ります
  • 〇〇はがんに効果的です

薬などの効果を断言するような言い回しは基本的に禁止されていると考えてください。

なお、禁止されている表現方法は、厚生労働省の医療広告ガイドラインに記載されています。記事制作に入る前に目を通しておきましょう。

出典情報を記載する

記事には必ず出典情報を記載しましょう。出典情報を記載することで、その記事に信頼性があることを証明できます。ただし、出典元は厚生労働省や大学病院の発表、第一線の研究者の論文といった信頼性の高い一次情報を使いましょう。二次情報を使い、誤った情報を発信してしまうとGoogleから、表示順位の低下などのペナルティを受ける可能性があります。

用語集を制作する

どうしても専門用語が多くなる場合には用語集を制作し、記事に掲載しましょう。用語集があることで、読者の分かりやすさが高まります。また、その専門用語の意味を別のWebサイトなどで調べる必要がなくなるため、読者の離脱率が低下します。読者の離脱率の低さはGoogleから高く評価される指標の一つです。

医療記事は外注がおすすめ

Webからの集客を強化したいのであれば、ホームページに医療記事を掲載することがおすすめです。質の高い医療記事はGoogleから高い評価を受けやすく、検索結果での上位表示が期待できます。とはいえ、質の高い医療記事を書くには専門知識が必要で、誰でも書けるものではありません。もちろん、専門知識を持っている先生が書いてもいいのですが、なかなか執筆の時間が取れない先生も少なくないでしょう。そこでおすすめなのが医療記事の制作の外注です。スタジオ・ウーフーでは医療やSEO対策の専門知識を持ったスタッフが数多く在籍しており、企画から執筆、監修まで一貫体制で制作しています。医療記事の制作は、ぜひスタジオ・ウーフーにお任せください。