【編集プロダクションとは?】編集プロダクションの業務形態と、業務内容

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「編集プロダクション」とは?

「編集プロダクション」と聞いて、何を思い浮かべますか?
もしかしたら、どんな仕事内容で、具体的に何をしているのかなど、イメージが湧かない方も多いかもしれません。
そこでまず、「編集プロダクション」という言葉の意味から確認していきましょう。

●へんしゅうプロダクション【編集プロダクション】
出版社・広告代理店などからの委託で、書籍・雑誌の編集・校正・企画・取材・執筆業務などを行う会社。編プロ。

(デジタル大辞泉より引用)

編集プロダクションの業務形態と、業務内容

それでは、以下【編集プロダクション】の説明文を2ブロックに分解して見ていきましょう。

(1)出版社・広告代理店などからの委託で、書籍・雑誌の(2)編集・校正・企画・取材・執筆業務などを行う会社。編プロ。

(1)業務形態-「出版社・広告代理店などからの委託で」

(1)では、どのように仕事を請けている会社なのかが説明されています。
編集プロダクションは「出版社」や「広告代理店」など、別の会社から業務を委託されているため、自分たちや自社のメディアのために記事を執筆したり、制作を行ったりすることはほとんどありません。多くは出版社や広告代理店からの依頼の元に書籍や雑誌などの記事やページを作成します。

出版社から仕事を請ける例

出版社

音楽雑誌をつくろう! そうだ、今話題のミュージシャンを特集したページがあったらいいよね


それだったら今話題のバンドに取材して「影響を受けた音楽」を教えてもらう企画はどうですか?

出版社

いいですね!それではさっそく、制作をお願いします


バンド5組のアサインができました!取材してきますね!

~インタビュー・執筆・編集~


特集ページをつくりました!確認してください

出版社

内容OKです。こちらで雑誌に掲載します!

広告代理店から仕事を請ける例

広告代理店

教育系企業の広告ページを制作します!企画出しからお願いできますか?


了解です!
教育系ということで、「合格者の声」を集めてコラムにするのはどうですか?

広告代理店

いいですね!クライアント企業に提案してみます!

~企画検討~

広告代理店

「合格者の声」で制作が決定しました。さっそく進行をお願いします!


アンケートでデータをとりつつ、取材で濃い話を聞いてこよう!

~アンケート&インタビュー・執筆・編集~


コラム作成しました!
問題なければWebページの制作に移ります!

広告代理店

クライアント確認とりました、OKです!

ここで挙げたものは一例ですが、1記事だけを制作する場合もあれば、ページや特集をまるごと編集・制作する場合もあります。クライアントと一緒に編集会議をしたり、Webサイトの立ち上げからディレクションを行ったりと、さまざまな形態があります。

(2)業務内容-「編集・校正・企画・取材・執筆業務などを行う」

次に業務内容を見ていきます。辞書からの引用を再掲します。

(1)出版社・広告代理店などからの委託で、書籍・雑誌の(2)編集・校正・企画・取材・執筆業務などを行う会社。編プロ。

(2)に掲げられている業務を細分化すると、以下の5つが主な業務ということがわかります。
1.編集 2.校正 3.企画 4.取材 5.執筆

それぞれ、どのような作業をするのか説明していきます。

1.編集

編集とは、「一定の方針に従って資料を整理し、新聞・雑誌・書物などにまとめること」をいいます。
これを噛み砕くと、編集とは、以下の作業を指します。

作りたい雑誌や書籍、広告や記事などのテーマに合わせて、資料(取材や調査、撮影などをして得た材料)を整理すること

また、「整理する」という作業では、単純に「順番を並べ替える」だけでなく、「表現の仕方を方針に合わせて変更する」ことも含まれます。同じ企画でも切り口を変えたり、図やイラストなどでより「面白く」「伝わりやすく」することは編集のいちばん大切な役割の一つです。

2.校正

校正とは、「文字」の間違いを見つけることを指します。
もしかしたら「校正」と言うと、「文章がきちんと読みやすくなるよう、また内容が正しくなるように修正をすること」を指す人もいるかもしれません。
ですが、本来の意味合いでは、「校正」とは「文字をひとつずつ見て、間違いがないか確認して指摘すること」を指します。例えば、「以外と美味しかった(正:意外と美味しかった)」のような漢字の間違い、「私には役不足です、と謙遜した(正:私には力不足です、と謙遜した)」のような言葉の使い方の間違いなどを見つけていきます。(1)間違いがあっても修正はせず、確認事項としてコメントを入れ、(2)内容についての指摘はせず、ただ文字だけを見る作業です。

ミニコラム

かつて「活版印刷」という手法で出版物の印刷をするためには、原稿と割付け(原稿レイアウト)をもとに「植字」という作業が発生していました。この「植字」は、植字工という専門家が活字(金属でできた、はんこのようなもの)を、ひとつずつ原稿と同じ順で並べ、印刷物の形に組み上げていたのです。

例えば、「東京スカイツリーの高さは634メートルである。」という一文を印刷するとします。この場合、22文字分の活字が必要です。他にも、「東京」の部分に「とうきょう」とルビを振るのも、植字工の役割だったそう。今ではほとんどコンピューターの仕事かもしれませんが、当時は植字工あっての印刷物だったのです。

校正と並ぶ作業で、「校閲」というものがあります。
こちらは校正の「文字をひとつずつ見る」作業に対して、「内容の意味」にまで踏み込んで確認をします。たとえば「ファクトチェック」と呼ばれる事実と原稿で齟齬がないかどうかの確認や、固有名詞が正しいかどうかなども、「校閲」で確認する作業になります。

3.企画

テーマやターゲットを踏まえ、コンテンツの内容を考えることを、企画といいます。

例えば、美容系WEBメディアのコラム記事を作る場合、「美容」という大枠からスタートして、まずは中テーマを作成します。(「フェイシャルケア」「夏のコスメ」「美容効果のあるヨガ」など)
この中枠と、メディアやターゲットの属性を掛け合わせて、コンテンツ内容を考えていくのです。

他にも、「20代をターゲットとしたメディアなら、漫画を連載して集客アップを」「旅行メディアなら、ノウハウ系の記事で役に立つ情報を出しつつ、取材記事で楽しめるメディアに」といった、メディア全体の企画を行なう場合もあります。

4.取材

取材とは、現地に赴いたり特定の人物と話したりして、情報を得ることです。
ここで言う「情報」とは、取材をした内容を文字に起こした「文章」だけではなく、写真や動画、音声なども情報に含まれます。

例)

「のり弁生産者の佐藤さんは嬉しそうな顔をしながら、のりがパリッと仕上がった時のことを教えてくれた」場合・・・

教えてもらったこと=情報ですが、「嬉しそうな顔をしながら」というのももちろんひとつの情報です。
のりがパリッと仕上がること=嬉しいこと、というのが常識だったり、当たり前だったりする場合もありますが、今回は「のり弁生産者の佐藤さん」が嬉しそうにしている……という部分がポイントです。
→「のりがパリッと仕上がるのは、佐藤さんにとって嬉しいことだ」という情報から「のり弁にとって、のりのパリッと感は重要な要素だ」という推察ができます

インターネットや書籍を調べながら執筆するよりも、さまざまな情報を得られるのが取材の利点です。アポイントをとったり、現地へ行く時間が必要になったりと手間がかかりますが、その分だけ有益な情報を得られます。

5.執筆

執筆とは、収集した情報をもとに、文章に書き起こす作業のことを指します。執筆時にはタイトルや見出しをつけたり、取材で得た情報について調べて裏付けをしたりと、「編集」をしながら執筆することも多くあります。また、執筆を行う人のことを「ライター」というほか、執筆のことを「ライティング」という場合もあります。

「企画」した内容をもとに「取材」を行い、「執筆」した原稿を「校正」する。企画や原稿は「編集」してブラッシュアップする。この一連の作業が、編集プロダクションの業務なのです。

最後に

ここまで、編集プロダクションの大枠を紹介してきました。時代の流れとともに出版物(書籍や雑誌)の数が減り、Webにおける記事の数がどんどん増加しています。これに伴い、「編集プロダクション」もWEBに特化した会社が増えてきました(当社もその一つです!)。それでは、WEBに特化した編集プロダクションは、どういう特長を持っているのでしょうか? 具体的に「何」に特化しているのでしょうか?続きは次回にご説明しますので、楽しみにしてください!